米FRBがステーブルコインの規則案、準備資産と自己資本のルールを提示
米連邦準備制度理事会(FRB)が、ステーブルコイン発行者に向けた2つの規則案を公表し、意見募集を始めました。2025年に成立したGENIUS法を実際に動かすための細かいルールです。
この記事の要点
- 準備資産は短期国債など、認められた安全な資産だけで持つことを求める
- 信用リスクや運営上のリスクに備える自己資本のルールも決める
- 銀行がステーブルコインを発行するときの申請手続きも新しく定める
何が起きたか
米FRBは9月24日、ステーブルコインに関する2つの規則案を公表し、一般からの意見募集を始めました。意見の受付は、官報にあたる連邦官報への掲載から60日間です。
根拠になっているのは、2025年7月に成立した米国初のステーブルコイン法「GENIUS法」です。法律は大枠を決めたもので、実際の細かいルールは各当局が作ることになっています。
2つの規則案の中身
- 1つ目:FRBが監督する発行者は、準備資産を短期の米国債など、認められた安全で換金しやすい資産だけで持つ。あわせて、信用リスク・運営上のリスクに備える自己資本の基準、リスク管理の基準、裏付け資産を預かる会社のルールを定める
- 2つ目:FRBが監督する銀行がステーブルコインを発行したいときの申請手続き。事業計画や財務情報の提出、不服申し立てや審理の流れを決める
ほかの当局の動き
GENIUS法のルールづくりは、複数の当局が分担しています。通貨監督庁(OCC)は来年1月の法定期限を前に、11月までの最終決定を目指しているとされます。財務省も、ルールに合わないステーブルコインを米国の利用者に販売することを禁じる規則案を出しています。
日本の読者にとって
ステーブルコインは「1枚=1ドル」で交換できることが前提の仕組みです。その約束を守れるかどうかは、裏付け資産の中身と、発行者の体力(自己資本)にかかっています。今回の規則案は、まさにその2点を細かく決めようとするものです。
日本でも、資金決済法のもとで発行できる事業者や裏付け資産の管理方法が決められています。「誰が発行し、何で裏付けているのか」を確認する習慣は、国をまたいで共通して役に立ちます。
今回はあくまで「案」の段階で、意見募集を経て内容が変わることもあります。最終的なルールが決まるまでには時間がかかるため、「FRBが案を出した」段階と「ルールが確定した」段階を分けて見ることが大切です。また、米国のトランプ政権は、ドルに連動するステーブルコインを、ドルの国際的な影響力を広げる手段として位置づけています。規則づくりの背景には、そうした国の戦略もあります。
もとにした報道
- Decrypt「Federal Reserve Unveils Stablecoin Rules on Reserves and Capital」(2026.09.24)
海外の報道をもとに、3-NEWS編集部が日本語で独自にまとめています。
この記事は情報の整理と学習のためのもので、特定の暗号資産・金融商品の売買をすすめるものではありません。暗号資産は価格の変動が大きく、損失が出る可能性があります。