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米SECが「トークン買い戻し」の考え方を公表、同日ピアース委員は退任を表明

米証券取引委員会(SEC)の担当部署が、暗号資産がどんなときに「証券」にあたるのかをQ&A形式で示しました。同じ日、暗号資産に理解のあるピアース委員が退任を表明しています。

この記事の要点

  • 動いているネットワークなら、トークンの買い戻しを発表しても、それだけで証券とはみなさないとした
  • まだ動いていないネットワークで、利回りや利益をうたう買い戻しは証券にあたる可能性がある
  • ピアース委員は10月2日に退任し、SECの委員は2人だけになる

何が起きたか

SECの企業金融局は9月25日、暗号資産に関するよくある質問(FAQ)を公表しました。テーマの1つが「トークンの買い戻し」です。発行したプロジェクトが市場からトークンを買い戻すと発表した場合、それが「証券」にあたる理由になるのか、という点です。

FAQのポイント

米国では、ある取引が投資契約(証券)かどうかを「ハウィー・テスト」という基準で判断します。その要素の1つが「他人の経営努力に利益を期待しているか」です。今回のFAQでは、次のような考え方が示されました。

  • ネットワークがすでに機能していれば、買い戻しの発表はそれだけで「経営努力の約束」にはあたらない
  • まだ機能していないネットワークで、買い戻しを利回りやリターンとしてうたう場合は、証券にあたる可能性がある
  • 機能した後のネットワークを保守・改善すると約束することや、今の使い道を宣伝することは、基本的に問題にならない

FAQに法的な拘束力はありませんが、3月に出た解釈や、登録なしでトークンを販売できるようにする規則案を補うものです。一方、証券弁護士のガブリエル・シャピロ氏は「株主のような権利を渡さずに、株のような利点だけを得られる抜け道になりうる」と指摘しています。

「クリプト・ママ」ピアース委員が退任

同じ日、SECのヘスター・ピアース委員が退任を表明しました。最終日は10月2日です。ピアース氏は「クリプト・ママ」とも呼ばれ、取り締まり中心だった時代から、暗号資産のルールづくりを訴えてきました。退任後は大学の法科大学院で教える予定です。

退任により、SECの委員はアトキンス委員長とウエダ委員の2人になります。規則上、2人でも決定はできます。

読み解くときのポイント

当局のQ&Aは、法律より手軽に出せる一方、担当者や方針が変われば見直される可能性があります。シャピロ氏も「将来のSECが別の考え方をすることもありうる」と述べています。「SECが認めた」という言葉だけで安全と考えず、それがどの程度の重みを持つ判断なのかを見ることが大切です。

FAQでは、ほかにも「ステーキングの受け取りトークン」の扱いや、どんなときに取引の場(二次市場)が投資契約の「宣伝役」とみなされるのか、といった技術的な質問にも答えています。専門的な内容ですが、今後、海外のプロジェクトがどんな説明でトークンを売り出すのかを見るうえでの手がかりになります。

もとにした報道

  • Decrypt「SEC Staff Says Token Buybacks Don't Make Crypto a Security—If the Network Works」(2026.09.27)
  • CoinDesk「U.S. SEC's steadiest crypto advocate, Hester Peirce, to depart next week」(2026.09.25)

海外の報道をもとに、3-NEWS編集部が日本語で独自にまとめています。

この記事は情報の整理と学習のためのもので、特定の暗号資産・金融商品の売買をすすめるものではありません。暗号資産は価格の変動が大きく、損失が出る可能性があります。

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